【解説】道路の平板載荷試験と現場CBR試験の使い分け|K30とCBR

  • 道路の平板載荷試験と現場CBR試験のどちらを実施すべきか分からない

道路の平板載荷試験も現場CBR試験も、舗装を支える路床の支持力を現場で確かめる試験なので、どちらを使うべきか迷ってしまいますよね。

しかし、道路の平板載荷試験と現場CBR試験は、求める指標も主に使われる舗装の種類も異なります。

そこでこの記事では、道路の平板載荷試験と現場CBR試験の使い分けを、路床と路体の違いとあわせて解説します。

この記事を読むことで、K30とCBR値の違いと、設計図書から実施すべき試験の手順が理解できるようになります。

結論から申しますと、2つの試験の使い分けは、設計図書がK30とCBR値のどちらを求めているかです。

目次
  1. 結論:設計図書がK30なら道路の平板載荷試験、CBR値なら現場CBR試験を選ぶ
  2. 路床と路体の違い:試験で評価するのは舗装直下の約1mの路床
  3. 道路の平板載荷試験と現場CBR試験を選ぶときの注意点
    1. 設計CBRと現場CBRは別の値として扱う
    2. コンクリート舗装でもCBR値を使う場面がある
    3. K30とCBR値は換算値で代用しない
    4. 現場CBRは軟弱な粘性土で測定誤差の影響が大きい
  4. まとめ
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土質 太郎

建設コンサルタントに長年従事しており、宅地造成の地盤分野に特化した情報を発信しています。

■保有資格
・地質調査技士(現場技術・管理部門)
・1級土木施工管理技士
・地盤品質判定士

結論:設計図書がK30なら道路の平板載荷試験、CBR値なら現場CBR試験を選ぶ

道路の平板載荷試験と現場CBR試験は、設計図書で指定された指標に合わせて選びましょう。

たとえば、設計図書がK30(地盤反力係数)を規格値としている場合は、道路の平板載荷試験(JIS A 1215)が必要です。

また、設計図書がCBR値を規格値としている場合は、現場CBR試験(JIS A 1222)を実施しましょう。

一般的に、K30は主にコンクリート舗装、CBR値は主にアスファルト舗装の評価に用いられます。

項目道路の平板載荷試験現場CBR試験
規格JIS A 1215JIS A 1222
求める値地盤反力係数K30(MN/m³)CBR値(%)
載荷する器具直径300mmの鋼製載荷板直径50mmの貫入ピストン
載荷方法35kN/m²刻みの段階載荷1mm/minの一定速度で貫入
値の算出方法所定の沈下量における載荷圧力÷沈下量貫入量2.5mmの荷重÷標準荷重×100
主に用いる舗装コンクリート舗装アスファルト舗装
主な試験対象路床・路盤路床・路盤

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路床と路体の違い:試験で評価するのは舗装直下の約1mの路床

道路の平板載荷試験と現場CBR試験は、主に路床の支持力を評価する試験です。

試験位置を誤らないために、施工者は路床と路体の違いを正しく理解しておく必要があります。

路床は、舗装の直下にあり、舗装の支持層として構造計算に用いる層です。路床の厚さは、一般に盛土天端から約1mです。

路体は、路床より下に位置する盛土や地盤の部分を指します。

項目路床路体
位置舗装の直下の約1m路床より下の部分
主な役割舗装と一体で交通荷重を支え、舗装の厚さを決める基盤になる道路に必要な高さと形状を確保する
締固め度の規格値の例(砂質土、締固め試験A・B法)最大乾燥密度の97%以上最大乾燥密度の92%以上
支持力の評価CBR値やK30で評価する主に締固め度で管理する

上表の締固め度は、国土交通省関東地方整備局の品質管理基準に示された道路土工の規格値です。

路床は舗装の厚さを決める基盤なので、路体よりも高い締固め品質が求められます。

また、CBR値が3%未満の軟弱な路床では、施工時の作業基盤も供用後の支持力も不足します。

軟弱な路床では、安定処理や置換えなどによって構築路床を設けなければなりません。

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道路の平板載荷試験と現場CBR試験を選ぶときの注意点

設計CBRと現場CBRは別の値として扱う

設計図面に記載された設計CBRと、現場CBR試験で得られる現場CBRは、別の値です。

設計CBRは、一般に室内CBR試験(JIS A 1211)の結果から求めます。室内CBR試験の供試体は、モールドで作製して4日間水浸させたものです。

一方、現場CBR試験は、原位置の土を現在の状態のまま測定します。

現場CBRは室内CBRより大きく求められる傾向がありますが、材料によっては逆の傾向を示します。

したがって、施工者は現場CBRを設計CBRと直接比べて合否を判断してはいけません。現場CBRの規格値は、設計図書や特記仕様書で確認してください。

なお、試料採取が難しい粗粒材や、乱すと強度が極端に低下する土では、現場CBR試験の方が合理的です。

コンクリート舗装でもCBR値を使う場面がある

「K30はコンクリート舗装、CBR値はアスファルト舗装」という区分は、あくまで一般的な傾向です。

コンクリート舗装の路盤設計には、路床の設計CBRと交通量から路盤構成を選ぶ経験に基づく方法があります。

経験に基づく方法では、路床をCBR値で評価し、完成した路盤をK30で確認する必要があります。

K30とCBR値は換算値で代用しない

K30とCBR値の間には、経験的な相関式が提案されています。しかし、相関式は目安であり、正確な関係は材料ごとに異なります。

設計図書がK30を求めている場合に、理由もなく現場CBRから換算したK30を報告することは避けてください。

規格値と同じ指標を、規格で定められた試験方法で直接測定することが原則です。

現場CBRは軟弱な粘性土で測定誤差の影響が大きい

現場CBR試験の標準荷重の基準は、クラッシャランの試験結果です。

基準が砕石であるため、軟弱な粘性土ではCBR値が極端に小さな値になり、器械誤差や人為誤差の影響が大きくなります。

JIS A 1222では1地点の試験回数を1回としていますが、1か所で3回試験して平均値を求める試験機関もあります。

現場CBRで合否を判定する場合は、測定点数と評価方法を事前に監督職員と協議しておきましょう。

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まとめ

以上。本記事では道路の平板載荷試験と現場CBR試験の使い分けを、路床と路体の違いとあわせて解説しました。

本記事のまとめは以下のとおりです。

  • 設計図書の規格値がK30なら道路の平板載荷試験、CBR値なら現場CBR試験を実施する
  • 道路の平板載荷試験は地盤反力係数K30、現場CBR試験はCBR値を求める
  • K30は主にコンクリート舗装、CBR値は主にアスファルト舗装の評価に用いる
  • 路床は舗装直下の約1mで舗装の厚さを決める基盤、路体は路床より下の部分
  • 設計CBRは主に室内CBR試験で求める値であり、現場CBRとは別に扱う
  • K30とCBR値は、理由もなく相関式による換算値で代用しない

道路の平板載荷試験と現場CBR試験のどちらを実施するかは、現場の慣例ではなく設計図書で判断するのが原則です。

規格値の記載が不明確な場合は、試験の実施前に監督職員や道路管理者と協議するようにしましょう。

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