粘着力cとは、土のせん断強度を構成する要素の一つで、拘束圧が作用しない状態でも発揮されるせん断抵抗成分を示す値です。内部摩擦角Φと組み合わせて、地盤のせん断強度を表すために用いられます。
目次
粘着力cの概要
粘着力cは、モール・クーロンの破壊基準において、拘束圧とせん断抵抗力の関係を表す直線が、せん断応力軸と交わる切片として定義されます。主に粘性土で意味を持つ成分であり、砂質土では原則として0と扱われます。
粘着力cの求め方
粘着力cは、主に三軸圧縮試験の結果から求められます。試験条件(UU、CU、CD)に応じて設計値として設定されます。
また、N値が4以上の場合には、地盤条件や目的を限定したうえで、N値から粘着力cを推定することもありますが、推定精度には限界があるため慎重に扱う必要があります。
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実務での位置付け
粘着力cは、斜面安定計算、擁壁の設計、支持力の検討などで使用されます。内部摩擦角Φとあわせて、地盤のせん断強度を評価する基本的なパラメータです。
注意点
粘着力cは、含水状態や応力履歴によって大きく変化します。推定値を用いる場合は、重要構造物や厳密な検討には適さないことを前提に、設計条件を整理することが重要です。
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