平板載荷試験には、「地盤の平板載荷試験」と「道路の平板載荷試験」の2種類があります。
地盤の平板載荷試験はJGS 1521、地盤の平板載荷試験はJIS A 1215でそれぞれ規定されています。
それぞれで目的や試験手順、必要反力が異なるため、混同しないように注意しましょう。
地盤の平板載荷試験
地盤の平板載荷試験は擁壁や建物基礎などを設置する地盤の支持力を直接確認するために用いられます。
具体的には必要地耐力(構造物から地盤にかかる荷重度)の3倍(短期荷重の場合は2倍)の圧力を段階的(5~8段階)に分けて地盤に載荷していき、異常な挙動(載荷板直径の10%以上の沈下、沈下量の急激な増大等)をすることがないかを確認することで、対象地盤が上部構造物に対して必要な地耐力を保有していることを証明します。
必要な反力が試験前から明らかなため、反力装置にはバックホウがよく用いられます。

道路の平板載荷試験
道路の平板載荷試験は、道路の舗装下部の路床や路盤の地盤反力係数を確認するために用いられます。
具体的には、路床や路盤に35kN/㎡ずつの圧力を段階的に載荷していき、アスファルト舗装の場合は2.5mm(コンクリート舗装の場合は1.25mm)の沈下に至った時点の荷重度と沈下量の関係から地盤反力係数を算出します。
求められた値は路床や路盤の品質管理に利用されます。
試験開始時点では必要な反力が不明なため、反力装置には10tダンプがよく用いられます。
なぜならばダンプであれば試験途中で反力が不足することが明らかになった場合でも、土砂等を積み込むことで動的に反力を増加させることができるためです。
まとめ
以上。本記事では「地盤の平板載荷試験」と「道路の平板載荷試験」の違いについて説明しました。
地盤の平板載荷試験は擁壁や建物基礎などを設置する地盤の支持力を直接確認するために用いられます。
道路の平板載荷試験は、道路の路床や路盤の地盤反力係数を確認するために用いられます。
それぞれで目的や試験手順、必要反力が異なるため、混同しないように注意しましょう。
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