擁壁鉄筋の配置間隔(最大ピッチ)について、最大何cmまで空けることができるのでしょうか?
構造計算上成立すれば何十cmでも飛ばしてよいのでしょうか?
実はこれには、構造細目上の決まりがあります。
本記事では擁壁鉄筋の最大配置間隔について解説します。
目次
擁壁鉄筋の最大配置間隔(最大ピッチ)
擁壁の配筋について、「盛土等防災マニュアルの解説」に以下のように記されています。
鉄筋の最大配置間隔は、主鉄筋で30センチメートル以下、配力鉄筋・用心鉄筋で40センチメートル以下とする。
盛土等防災マニュアルの解説[Ⅰ](ぎょうせい)P.442
例えば構造計算上主鉄筋の間隔を50cmあけることができても、構造細目上は30cmが上限となるということです。
また、最大主鉄筋間隔を防災マニュアルの30cmよりも厳しい25cmとしている自治体も存在するため、鉄筋の最大配置間隔は各自治体の基準を必ず確認するようにしましょう。

なお、主鉄筋にはD13以上を使用しなければならない自治体も多く存在します。
したがって最小鉄筋径についても併せて確認するようにしましょう。
構造計算上は成立しても、自治体の基準にそぐわない擁壁を計画してしまうと手戻りや事業に遅れが生じるリスクがあります。
構造計算に入る前に管轄自治体の基準を必ずチェックするようにしましょう。

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