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ボーリング調査の「打ち止め管理」について|支持層判断のポイント

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ボーリングの打ち止めを判断する明確な基準がわからず、現場で迷ってしまう

意味もわからず「とりあえず10m」掘っているだけの報告書をよく目にする


行政や事業主に「支持層の根拠は?」と聞かれた際、論理的に答えられる自信がない

地質調査において、支持層の判定ミスは構造物の不同沈下などの障害に直結する重大な問題です。しかし、実務では、土質構成などの多角的な判断が求められ、経験の浅い技術者にとっては打ち止めの判断が難しいですよね。

そこで本記事では、ボーリング調査における支持層の定義から、現場での打ち止め管理の目安について解説します。

私は日々土木設計(特に擁壁などの土構造物)に従事し、調査計画から調査深度管理も多数経験してきました。

この記事を読むことで、ボーリング調査時に自信を持って「ここで打ち止め」「あと◯m掘って欲しい」と言える力が身につき、発注者や事業主に対しても論理的な説明ができるようになります。

結論から申しますと、支持層の判断は、粘性土層であればN値20以上を3m砂礫層であればN値30以上を3m確認することを基本とし、さらにそこが人工盛土や埋め土、堆積土ではない「洪積層」であることを確認する必要があります。

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土質 太郎

建設コンサルタントに長年従事しており、宅地造成の地盤分野に特化した情報を発信しています。

■保有資格
・地質調査技士(現場技術・管理部門)
・1級土木施工管理技士

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現代は「穴を掘ること」が仕事だと思っている技術者があまりにも多い

残念ながら現在の地質調査の現場では、「地面に穴を掘ること自体が仕事」だと思い込んでいる技術者があまりにも多く見受けられます。

「調査業者がいつもそうしているから」という理由だけで、意味もわからず「とりあえず10m」掘っただけの中身のない地質調査報告書が多数見受けられます。

しかし、ボーリング調査の目的は、目に見えない地盤の中を探り、上に載る構造物の安全性を担保することにあります。支持層は杭や地盤改良の設計においてはその仕様を決定する重要な要素です。

行政や事業主から「なぜこの深さで止めたのか」と問われた際、「業者がそう言ったから」では通用しません。

道路橋示方書(道示)による根拠

「なんとなく固い」という主観的な説明では、行政や事業主を納得させることはできません。

打ち止めの根拠には公的な物差しである「道路橋示方書(道示)」を明確な根拠として提示しましょう。

道示では、支持層として期待できる地層の目安を以下のように示しています。

  • 粘性土層:N値 20以上
  • 砂質土・礫質土:N値 30以上

宅地造成の擁壁や建造物などで道路橋ほど巨大な荷重がかかることは稀なため、このN値「20・30」という数値を示すことで支持力として十分な担保があることを証明することができます。

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さらに3mの連続性を確認する

基準の数値が出た瞬間に調査を止めてはいけません。そこからさらに3m掘り進め、所定のN値が連続して出ているかを確認します。

3m確認する主な理由は以下のとおりです。

  • 礫・玉石、人工物の誤認リスクを排除: 偶発的に現れた硬い礫や玉石、あるいは埋め土に含まれるコンクリート殻などの人工物を叩いてしまい、一時的に高いN値(礫打ち)が出た際に、それを支持層と誤認しないため。
  • 応力の影響範囲(圧力球根): 基礎底面や杭先端から下方へ広がる荷重の影響範囲を担保するため。

ちなみに私は3m確認を基本としておりますが、ここは技術者判断となりますので、慎重な技術者は5m確認する場合もあります。

最後に支持層が「洪積層」であるかを確認する

最後に地層年代も確認しましょう。人口の埋土や盛土、あるいは堆積によって構成された沖積層を支持層とすることは避け、支持層にしようとしている層が「洪積層」であることを確認しましょう。

  • 人工盛土・埋め土: 建設廃材、ゴミ、木片などの人工物が混じっていないか。これらは一時的に硬くても、将来的に沈下や空洞化を招くリスクがあります。
  • 沖積層: 比較的新しい土層でその多くが自然堆積した土で構成されており、圧密沈下や液状化の恐れが多いため、構造物の支持層には適しません。

調査前に微地形区分や周辺ボーリングの柱状図をチェックしておくことで、洪積層の深度や判断はつきやすくなります。

「洪積層と言われても難しい」と感じる場合は、対象土が人口の埋土・盛土ではなく、かつ先程の道路橋示方書で謳われているN値20以上(粘性土)、N値30以上(砂礫層)であることを確認できればそこが洪積層と考えて頂いて殆どの場合問題ありません。

まとめ:穴を掘る技術者から、地盤を診る技術者へ

ボーリング調査の「打ち止め」は、単なる作業の終了ではなく、その後の構造物設計の成否を決定づける極めて重要な「設計判断」です。

調査業者の勝手な判断や「とりあえず10m」といった慣習に流されるのではなく、以下の3つを意識してみてください。

  1. 数値的根拠: 道路橋示方書(道示)に示された「粘性土20・砂礫30」という支持層に対する公的資料を行政や事業主への説明の根拠にすること。
  2. 物理的根拠: 礫や玉石、人工物による誤認を防ぎ、荷重の影響範囲を担保するために「3mの連続性」を確認すること。
  3. 地質学的根拠: N値だけに惑わされず、埋め土や人工盛土を排除し、長期的に安定した「洪積層」であるという裏付けを取ること。

単に「地面に穴を掘ること」ではなく、構造物を安全に支られることの証明や、杭や地盤改良の設計のための「客観的拠り所」を作り出すことがボーリング調査に求められる要件です。

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